フール・ドゥ・アッシュからパリ アッシュへ 魂の旅路 ~les Voyages De L’Ame

カテゴリ:シェフのフランス便り( 25 )




シェフのフランス便り~ Retourner dans mon pays

自分の都合があり、帰国することにしました。
もっともそれは、なくなったのですが、オランドの戦争に対する先行きの不安もあり、やはり帰国することにしました。
フランスが、アフガニスタンやイラクのような泥沼に、陥らないことを願わずにいられません。

今回の渡仏で、重点的にしたことは、食べてじっくり考えると言うことです。 それには、ゆっくりと流れる長い時間が必要でした。
旅行のように来て、一日に何軒も駆け足のようにまわって食べ歩いても、あまり意味がないよ うに思います。
少なくとも自分には、そんな処理能力はありません。
パン、お菓子、料理のジャンルから選んで、一日2店が自然体で、できる量でした。
あまり理解できなければ、わかるまで何度も通いました。
多いところでは、5回通った店もあります。
わからないというのは、あまり自分が好きでないということです。
わからないから、毎日通うというのではなく、一週間ほど日を開けて、又通うという様にして いました。
この手法は、ある意味もの凄い時間の、浪費を伴います。
実際、焦ること、息詰まることもありました。
そういう時は、一旦思考を切り替え、美術館に行ったりしたものです。

フランスで感じたことは、たくさんあります。
いい面も悪い面も、含めてです。
総じて今、フランスで感じたことは、こうだなどとは言えません。
膨大な量の記憶の中には、自分に必要ないものや、悪影響を与えるものもあります。
整理していくには、時間と実践しての確認が必要です。

でも不幸な事に、今自分の店はありません。
それでは、今何をすれば、いいのでしょうか。
やはり食べて、考えることだと思います。
少なからず、日本で美味しいと思っていたものや、お店などのものを食べて、今どう思うのか、自分自身でも興味があります。
自分の中で、変わったものと変わらぬもの、これらの整理には、もう少し時間が必要です。

僕は、フール ドゥ アッシュの時もそうですが、基本的に発信者ではありません。
作り手、いや表現者として自分の思いを、押し付けるのではなく、真っ白ななかで食べ手に感じてもらいたかったからです。
時代錯誤でも、ホームページも持たずにやってきました。
今回、こういう形でパリでのことを発信したのは、フール ドゥ アッシュを愛してくれた人たちに対して、あまりにも無責任に、しかも唐突に休店した身勝手さに対する義務だと思ったからです。
快く受け入れて頂き、待ってくれる人たちに、少しでも作り手、天野尚道を感じて頂ければと 思い、心情を綴ったつもりです。

最初に決めていたことは、ガイドブックのようなことは、書くのはやめようということです。
これは、とても苦しかったです。

レストランに行きました、料理はこんな感じで美味しかったです。プラス写真付き、
これなら毎日でもお伝えできたでしょう。
でも自分の趣旨とはかなり、かけ離れてしまうので書きませんでした。

そんな訳で、書いたり書かなかったりとなりました。
お店のオープンまでに、後何回か、書ければと思っています。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-29 12:52 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~GIEN-4

ジアンの近郊に、Coteaux du Giennoisという、本当に小さなワイナリーがあります。
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前の製粉所の時と同様に、ジョンクリストフが、中を案内してくれました。
ぶどうをかる機械や、絞る機械の説明など、いろいろと教えてくれました。
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発酵途中のワインの試飲なども、一緒にやらせてもらいましたし、貴重な経験をさせて貰えました。
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本当に、この友達のような付き合いかたには、びっくりします。
そして、友達の友達である僕達にも、同じように接してきます。
フランス的というか、おおらかというか、こういい所がたまらなく好きです。
これを好きと思えるようになってきた自分も、少しはおおらかに、なってきたのでしょうか。
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2012年に仕込んだ、まだ3、4ヶ月しかたっていない、とても若いものを、バケツに汲み出し、ホイッパーで空気を含ませながら、何度も口に含んで、発酵具合を確認していました。

僕たちも参加させてもらいましたが、よくワインでスパイシーとか、ナッツの香りだとか言われる表現が、この段階では、とてもはっきり出ているように思えました。
まだ若すぎて、美味しいもではありませんでしたし、後引きの香りが強過ぎるのと、舌の先にツンとくる酸味は、若いと言うより、荒すぎるように思えました。
もっとも、お酒を飲まない者の感想なので、あまり当てにはなりませんが。

よく思うのが、お酒が飲めて、豊富な知識があれば、自分の作るものも、もう少し幅が広がるのになということです。
我々作り手は、物を食すとき、自分の主観だけで、判断すべきではないと思います。
特に、好きでない物に関しては、なおさらです。
すべてを客観的に、整理していくことは、作り手の大事な仕事のひとつです。
食べることも仕事なのです。
良いものを表現する為には、全てを受け入れる、寛容さも必要なことです。
もっとも、ポピュリズムに陥る恐れには、充分に注意しなければいけませんが。
受け入れたもの客観的に整理し、いかに主観に取り入れていくかということです。

だから僕は、お酒を飲まないというとても偏った仕事をしていることになります。
理解していますが、やはり飲めない物は飲めません。
それを、補う努力は、しているつもりですが、やはり厳しいですね。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-28 21:30 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~GIEN-3

ジアンの近郊にカナルという水路の町があります。
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夏は観光客でかなり賑わうそうですが、オフシーズンなので閑散としていました。
でもノルマンディーもそうでしたが、冬のカナルもとても艶やかに感じました。
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ジョンクリストフは、リタイアしたらこの町に移り住みたいと言っていました。
でも人気があり、家はとても高価だといいます。

フランスの建物は、ほとんどが建て直すということをせずに、修理をしながら代々の主が受け継いでいきます。
地方の住宅地は一軒家が連なり、パリとは違った風情があります。
これを見慣れると、パリが味気なく、とても無機質に見えてきます。

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彼が、パリではなく、ジアンを選んだ理由もわかる気がします。
自分には勇気がなく、できなかった選択です。
素晴らしい選択だと思います。

GIEN-4に続く。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-28 21:21 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~GIEN-2

ジアンには、当時の仲間で広島のブーランジェと一緒に行きました。
彼とは、パリの同じ店で働き、ブーランジュリーイブーを共に立ち上げた、同志です。
純真ゆえに、会社との思惑の違いに、僕達よりも早く会社を去りました。
彼が会社を去った後、僕は言いようの無い不安感を覚えたことを、今でもはっきりとおぼえています。
それほど信頼をおいたパートナーだったのです。
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ジョンクリストフの店のバゲット トラディションはラベル・ルージュのタイプ65と言う粉を使っています。
フォリッシャーという製粉会社のものです。
フォリッシャーは、ブーランジュリーイブーの時に、僕達が取引していた会社です。
それを知ってか、製粉所が近くにあるからと、僕達を連れて行ってくれました。
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のどかな場所にある、その小さな製粉所は、とてもフランス的でおおらかなものでした。
製粉所の人ではなく、ジョンクリストフ自身が中を案内し、それを笑顔で手をふる製粉所の人達、日本の製粉メーカーでは、あり得ないことです。
これをいい加減と見るか、おおらかと見るかで、フランスの見え方は、かなり違うものになります。

僕は、おおらかだと思っています。
こう見えるまで、自分にもかなりの、紆余曲折がありました。
日本人の血には、中々馴染めない感覚だからです。
特にパンを作る上では、大事な事だと思っています。
フランスに来て、これを再確認できたことは、何よりの成果だと思っています。
日本で手に入る素材には、あまり懐の深さがないように思います。
これが僕達を神経質にさせる素なのですが、なぜなんでしょう。

これは、僕の勝手な解釈ですが、フランスには、あまり山が有りません。
降った雨は平地に澱み、染み込んで行きます。
土のミネラルはずっとそこに留まっていると思います。
反面、日本は山が多く、その急斜面を雨は土のミネラルごと川に流し込みます。
そして海に流れ込んで行くのです。
雨の多い日本は、これをずっと繰り返しているのです。
それは歴史であり、地理学が織り成す土の質の問題だと思います。
これを埋める術はないと思います。
だからこそ我々は、フランスを愛して止まないのです。

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GIEN-3に続く。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-26 12:53 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~GIEN

12年前、西宮北口に、ブーランジュリーイブーと言う店がありました。
僕にとって今にも続く、大事な仲間を、与えてくれたお店です。

この店は、当時のパリの最先端の技術を使い、小麦粉も自分達でフランスから輸入し、フランスそのものを再現しようとした、画期的な店でした。
しかし、会社の思惑と作り手の思いが、徐々にずれて行き、結局一年で閉店してしまいました。
とても優秀な人材と、画期的なコンセプトをもち、今思えばその存在が奇跡に思える店でした。

当時僕が働いたパリの店のシェフ、ジョン・クリストフ・ブーリエもオープン準備の為、大阪に滞在していました。
彼に教わったことが、僕のパンのすべてかも知れません。
三ヶ月間、滞在した日本を離れる時、関西空港で彼が、決して忘れないと、何回も言っていたのがとても印象に残りました。
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そんな彼を訪ねて、ジアンという町に行ってきました。
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ジアンは、ロアール川沿いに佇む、世界的に有名なジアン陶器の町です。

彼の店は、ロアール川に架かるジアン橋の、すぐそばにあります。
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彼は、パリから8年前に移り、この町にブーランジュリーを始めました。
小さな町故か、町全体が知り合いといった感じで、道行く人と、挨拶を交わしていました。
彼の実家は、ル・マンで、奥さんは中国人です。
この小さなコミューンに、よそ者として入ってきて、すっかり溶け込んでいる姿に、彼ら夫婦の人柄を感じました。
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夜は彼の家に、ディナーの招待を受け、時間を忘れ夜中まで、語り合いました。
とても広い敷地に建てられ、プールやジャグジーのある家を見て、彼の成功を素直に喜べました。

余談ですが、成功を妬みなどなく、素直に祝福できる人は、僕には、二人目かも知れません。
イブーの時の仲間で、吹田に店をかまえるブーランジェ以来の感覚です。
もちろん、彼とは同じ日本人であり、同時期に店を始めたなど、血より濃い歴史があります。

接した期間も数ヶ月、しかも12年前のことだし、とても不思議な感情だなと感じました。
でも、酒を酌み交わし弾む会話に、この12年間が止まっていたのではなく、心の中で静かにゆっくりと、しかも確実に育まれたものだと確信しました。

ぼくは、お酒を嗜みません、でもそんなこと関係なしに彼は飲ませます。
12年前も今も、ああ、やっぱりなと思う気持ちに、12年という時はありません。
まるでついこの間のことのように蘇ります。
彼との会話の中で、お店でパン・アマノ ジャポネと言う名のパンがあると言われた時に、彼の思いの強さに、胸が一杯になりました。

3日間の滞在中彼は、ホテル代から食事まですべて負担してくれました。
彼に何故そこまでするのか尋ねてみたところ、あっさりと友達だからと答えました。

僕には今、彼の思いに答える術が見つかりません。
深く踏み込める語学力もないし、ただありがとうと言うしかありませんでした。

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by le_pin-four_de_h | 2013-01-26 12:26 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~ Sans Titre

今週から、パリはめっきり冷え込 んでいます。
昨日は氷点下6度だし、今日目を覚ますとアパートの屋根に薄っすら雪が積もっていました。
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12月は実際あまり寒くは無かったですし、ノエルの華やかさで気づきませんでしたが、どうも僕はこの時期のパリに、とても魅力を感じているみたいです。
この時期のパリは、ノエル感もなくなり、観光客も少し落ち着いている様に見えます。
氷点下の気温は、空気に一層の透明感を与え、人の少なさが、より一層のピンとした緊張感を与えています。

僕は、正直パリを美しい町だとは思っていません。
もう少しきれいにすればと、思うことが多々あります。
そしてこの透明感の中で見る街は、薄汚れた部分を、はっきりと映し出します。
素のパリとでも言うべきでしょうか。
でも多分今だけかもしれない、この表情がとても愛おしく思えます。
ポンデザールから見るシテに、一瞬心奪われ、固唾をのんでしまうほどです。
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素のパリ、気取らないパリ、今まで薄汚れて見えたものに心惹かれるのは、何故でしょう。
これが本質だからかもしれません。
そして自分は、それを求めて来たからなのでしょう。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-20 08:40 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~ SaQuaNa

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ノルマンディーに、オンフルールという、本当に小さな港町があります。
10年ほど前、マダムのたっての希望で、その町に行きました。
当時、僕も渡仏して3ヶ月にも満たない時期で、しかも今のようにインターネットなどがあるわけもなく、
ガイドブックを頼りに、右往左往しながらたどり着いたことをよく覚えています。
季節は、6月で太陽がとても眩しく、2人で眺めたその町は、とても 魅惑的に佇んでいました。
僕とマダムは新婚旅行に行ってません。
僕はとにかく自分の仕事を第一に考え、挙句に同居半年程で渡仏するという有様でした。
そこに居たのはほんの数時間なのですが、僕にはかけがえのの無い時間として、心に焼き付いています。
その思い出の地を再訪して来まし た。
以前お話したクレープリーに感銘を受け、その店の母体であるレストランを訪ねるためです。

真冬のノルマンディーはとても寒く、しかもオフシーズンなので閑散としていましたが、僕にはとても艶やかに見えました。
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お目当てのレストランでの食事はといううと、とても刺激的なものでした。
僕は料理は全く無知なのですが、でも同じ作り手として、思いを感じようといつも心がけています。
恐らくイメージから始まったであろうそのアイデア、それを具現化するテクニックと素材の選定、さらにそのシェフから告げられるそのイメージを淀みなく理解し、具現化できる2番手の存在と、史実に再現する料理人たちの存在、三位一体でこそのクオリティーを感じました。
そしてそのアイデアの中には、茶目っ気たっぷりの子どもの様なものもありました。
得てしてそう言う物は、ひどく下品に見えたり、コピーのように思えたりするのですが、オリジナリティーが保たれた上品なものに仕上がっていました。

一番驚かされたのは柚子の使い方です。
前にも書いたと思いますが、フランスでは、どうも柚子の本質を理解せずに使っているように感じていました。
始めて、納得できる柚子の使い方をするフランス人に出会いました。
僕たちは8時に食事を始めました。
食事を終え、コーヒーを飲んで、ふと時計を見ると、12時前でした。

これは、とても大事なことだと思います。
時間の流れを、早いとも遅いとも、感じさせない空間とサービス、これはなかなか出会えません。

美味しいものを作るのに、一番大事なことはなんでしょう。
選りすぐりの食材、磨き抜かれた技術、洗練されたサービス、どれも重要なことですが、僕は違うと思います。
愛する人に美味しい物を食べさせたいと思う気持ちだと思います。
心の入ってないものは、心に響くことはありません。
それは、三ツ星だとか、街場のビ ストロとかそう言うレベルの、話 ではありません。
もっと、プリミティブなものだと思います。
この店には、それがあるように感じました。

僕は、画家に成ろうとして、挫折しました。
でもそのおかげで、イメージから 物を作るという術を、身につけました。
日増しに情緒的になる、自分のパンに疑問を持ち、パリに来ました。
その反動で、こちらでは、トラディションと言う言葉を強く意識していました。
それが、また自分の肩に、物凄く力を入れていたことに気づきました。
それはこの店のシェフが、茶目っ気たっぷりに、まるでいたずらっ子のように、そのアイデアを語る姿が、目に浮かんだからです。

自分の店も、スタッフも含めて、こんなお店になれればと、つくづく思いました。

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by le_pin-four_de_h | 2013-01-18 18:58 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~ Galette des rois

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年が明けて、ガレットデロワの時期になりました。

年末から食べ出して、今日買ったカフェプーシキンのもので、12店目になります。
パティスリー、ブーランジェリー、ショコラティエと色々な所で、買っています。

ガレットデロワはいつから、こんな風になってきたのだろうか?
10年以上まえの記憶なので、曖昧な所もありますが、何か違和感を覚えます。
パータフィユテとクレームフランジパーヌの、バランスも違ってきたように思えます。
勿論、前回書いたブリオッシュプラリネのように間違えているのかも知れません。
でも、まだ自分を否定するようなものにも、出会っていません。

パティスリーやショコラティエがそうなのですが、トラディションなものも置いてあるのですが、今年のスペシャリティと称して、物凄く奇を衒ったものが、見受けられました。
中には、パータフィユテとフェーブを使えば、なんでもガレットデロワなのと、首を傾げたくなるものもありました。
好感が持てるものは、大体ブーランジェリーのものでした。
自分の独りよがりかも知れませんが、こういう伝統的で歴史のあるものは、守り抜かなければいけない部分があると思っています。
それが自分たちのような関わる者の、指名だと思っています。
しかし明らかに、本質から外れているものが、多数見受けられました。 侵してはいけない部分を、土足で踏みつけるような行為、これは我々日本人が、日本でよくやることです。
でもパリで見せつけられると、流石に堪えました。

フランスにはとびっきりのバターとアーモンドがあります。
いいパータフィユテとクレームダマンドをつくればそれだけで、とびっきりのガレットデロワができます。
おおらかに作る、ただそれだけなのです。
物珍しさと期待でそういうものに目が行きがちでしたが、明日からはトラディションなガレットデロワだけにしようと思います。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-10 12:43 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~ Brioche Aux Pralines

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どうやら自分はブリオッシュプラリネを、間違ったものにしてしまっていたようです。
10年という歳月の恐ろしさを、見せつけられました。
本当に目に見えないほどの狂いでも、月日が経てば、全く違うものにしてしまうのです。
さらにたちの悪いことは、目に見えないほどの狂いが毎日繰り返されるので、全く気がつかないということです。
気づくきっかけは、本当に偶然からでした。
パリに来てたマダムが、フランソワ・プラリュに行きたいと言ったことからです。

フランソワ・プラリュは、日本にもお店が在るので、ご存知の方も多いと思います。
カカオ豆からチョコレートを作る、本当の意味でのショコラティエです。
ここは、PRALULINEというブリオッシュプラリネのスペシャリテでも有名なお店です。

結局、マダムは時間の都合で行くことが出来なかったのですが、昨日ポンピドゥーセンターに寄った時に、プラリュはこの近くに有るなと思い出しました。
ショコラを買うつもりで寄ったのですが、ブリオッシュプラリネがあまりにも美味しそうだったのでひとつ買ってしまいました。
一口食べて、自分の過ちにすぐ気づきました。

ことは、どちらが美味い、不味いという問題ではないのです。
自分の物も十分に美味しいと思います。
間違っていたとはいえ、そういう自負を持って作り続けてきたのですから。
致命的なことですが、ブリオッシュプラリネの本質から、外れてしまっていたということです。
偶然とはいえ、本当に気づいて良かった、そう思うばかりです。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-06 07:31 | シェフのフランス便り | Comments(0)

シェフのフランス便り~ Impression

以前話したパテスィエールが働いているレストランに、家族で行って来ました。
勿論、目当ては彼女のデセールです。
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食後に頂いたデセールには、とてもおおらかで、のびやかに作られたものでした。

日本人である彼女は、フランス人のように素材が良くて当たり前とまでは、思えないでしょう。
でも素材を信じ、のびやかに作られたそのデセールは、とてもフランス的に思えました。
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最初に食べたパンプルムースを使ったものには、色々な要素与え、パンプルムースの儚さを浮かび上がらせた、とても女性らしい物でした。
彼女はこう言う表現をするんだと、思って次のクレモンティーヌを使った物を頂きました。
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こちらは、打って変わってとても力強い男性的な表現がされていました。
クレモンティーヌの木漏れ日のような暖かさと、自分でも躊躇してしまうほど大胆に使われたロム、そして忍ばされたくりとビスキュイが、暖かみをだしとても完成度の高いデセールとなっていました。
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マダムが食べていたタルトタタンを、少しだけ頂きました。
タルトタタンは、彼女が日本にいる時も、思い入れ持って作っていたものです。
日本で作っていた物には、紅玉が使われていました。
僕は正直、この紅玉というりんごが、よくわかりません。
だから彼女のタルトタタンも、よくわかりませんでした。
でもこちらで食べたものは、とても美味しかったです。

日本人で彼女のタルトタタンを両方食べた事がある人に、どちらが美味しいかったと聞けば、ほとんどの人が日本の紅玉を使ったものと言うでしょう。
でも、それは違います。
りんごの本質はそうではないのです。
日本のりんごは、付加価値をだすために、どんどん歪められて行きました。
甘さやジューシーさを、求めるあまり、りんご本来の所から、離れてしまったように思います。
彼女のタルトタタンは、まさに本来のものなのです。

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娘はショコラのデセールを食べま した。
これは全く貰えなかったので、コメントできません。

淡さと力強さの、両極端の表現ができる彼女は、とても技術と感性のある人だと、確信できました。

渡仏する若者は、今とても多いと聞きます。
でも、大多数の人がフランスで働いていることに満足して、いや厳しく言えば、酔いしれているというべきでしょう。
でもそれだけではこうはなれないのです。
そのさきに何を、見据えるかなのです。
彼女も、帰国を視野に、入れているそうです。
日本のレストランで、デセールを作るのか、パティスリーなのか、すごく興味を持っています。

デセールとパティスリーのお菓子は全く別物です。
デセールは100%美味しさを表現できます。
でもパティスリーのお菓子は70%ほどしか美味しさを出せません。
それは、半日は味を持続しなければいけないからです。
デセールの表現、組み立ては、パティスリーのお菓子にはできませ ん。
でも彼女は、それすらも乗り越えて行くのでしょう。
勿論、日本の食材のハンデさえも。
辛く長い道かもしれませんが、僕は信じています。
フランスでここまでのもの掴んだのだから。
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by le_pin-four_de_h | 2013-01-03 23:30 | シェフのフランス便り | Comments(0)

寡黙なシェフに代わってマダムの私がアッシュのあれやこれやをお知らせしていきたいと思います!!
by マダム
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