フール・ドゥ・アッシュからパリ アッシュへ 魂の旅路 ~les Voyages De L’Ame

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Je vais changer le nom de la boutique.

フランスから帰ってきて、お店の話が具体的になればなるほど、違和感が強くなることがひとつありました。
それは、フール ドゥ アッシュというお店の名前です。
8年前に本町の地で店を構えた時と、今では、自分自身の心境にも変化がありますし、何よりも中之島の店の出で立ちに、フール ドゥ アッシュという名前を名乗ることに、かなりの戸惑いを憶えました。
自分の店だから、移転だからと、店の名前に疑問を挟む余地もありませんでしたが、あの地を離れてつくづく感じたのは、本町のあの場所、あの店でこそのフール ドゥ アッシュだという思いです。
僕にとって本町での8年間でフール ドゥ アッシュは終わったのではないでしょうか。
もちろんやり残したことも沢山あります。
フール ドゥ アッシュの空間は、生菓子まで出せて完成すると、ずっと思ってやってきました。
結局最後まで叶うことはありませんでした。
だから尚更、次のお店でこそという思いを強く思って閉店しました。
フランス的であれ、という答えを求めての渡仏でしたが、概ね間違ってなかったように思っています。
所々、とんでもなくズレていた部分もありますが、それも修正できたと思っています。
ですから、今まで出していた商品が180度、ガラッと変わるわけでもありません。
それでは、何故愛着のある名前を変えるのか。それは、フランスの文化と大地の凄さに憶えた圧倒的な無力感、その中で、もがき苦しんだ心境の変化と、それが反映された、その後の店作りが影響したと思います。
もう新しい店には、フール ドゥ アッシュの面影は感じれなくなっています。
店名を変えることは、かなり勇気のいることでした。
フール ドゥ アッシュという店は、自分のすべてだったような気がします。
その愛着を断ち切るという結論を出すのには、かなりの迷いがありました。
しかし最後に行き着いたのは、自分の気持ちに正直であれということです。
店名を変えることは、物理的にも精神的にも、かなりのエネルギーを使います。
変えないほうがメリットは大きいと思います。
でもそんなことよりも、僕が恐れたことは、その心の歪みが商品にもいずれ出てくるであろうということです。
そんな危険を避けるためにも、店名の変更という結論に至りました。

中之島でのお店の名前は『PARIS・h』となります。
何故パリ・アッシュかというと、至極単純です。
パリという街が堪らなく好きだからです。
アッシュは説明するまでもないと思いますが、自分のイニシャルです。
よく「フランスとは、パリ以外を言う」と揶渝されますが、僕には特別な街なのです。
うちのお店が入るダイビル本館の重々しい出で立ちや、道路一本挟んで流れる堂島川、それらが何度も何度も頭の中にパリという言葉を呼び起こしました。
パリ・ブレストやパリ・ダカールのようにその地とその地を繋ぐというような意味合いで「パリ・アッシュ」と名付けました。


さまよいの中に、貴方は何を垣間見るのでしょうか。

その心を閉ざした薄雲は、ひとすじの光も見いだせない。

その冷たい雨は、拒み降り続く。

この血は、異邦人でしかないのでしょうか。

この血はいずれ、抗えるのでしょうか。

絶望と希望の狭間を、さまよう貴方よ。

いつの日か春陽が訪れるでしょう。

あなたに続くパリの道のように。。。

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by le_pin-four_de_h | 2013-03-27 11:18 | お知らせ | Comments(6)

中之島ダイビル本館の竣工式

本日ダイビル本館の竣工式が盛大に行われました。
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このビルの特に凄いと思ったところは、旧ダイビルを復元するために、煉瓦は旧ビル解体時に約18万個を手作業で取り外し、ビルの外装材として95%以上に再利用したそうです。
建物内部でも、床やタイルを再利用したということでした。新しいビルなのに歴史を感じさせるのは、そういったところもあるのですね。
ビルの1,2Fは商業ゾーンとなっており、本日は、そこに入られるテナントさまの初顔合わせもあり、より気持ちが引き締まった思いでおります。
そして竣工式後には、内覧会を設けていただき、素敵な空間を肌で感じることができました。
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記念に写真を撮ってしまいました。
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そしてビル横は、四季折々の自然を感じられるよう、ウメ、サクラ、ヤマボウシ、モミジなどの樹木やお花などを植えた公園が完成しておりました。
サクラの見える場所でお仕事ができたら素敵だなと願っていたので、本当に嬉しいです。
四季を感じながら、パンの発想が膨らんでくれたらいいな...
[中之島 四季の丘]
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by le_pin-four_de_h | 2013-03-21 23:29 | マダムの言葉 | Comments(0)

Bon Futur

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昨日、とても縁のあったパティスィエが念願を叶え、パティスリーを開業しました。
取り立てて役に立つわけではないのですが、お手伝いという形で、その場に立ち会わせてもらいました。
その場に立ち合えたことを、とても光栄に思っています。
開店の時、彼は並ばれてたお客様に挨拶をしました。
その場を厨房から覗き見させて貰いました。
そこには彼と、その挨拶を見守るおどけた姿をした彼の元グランシェフ、そして我が妻の姿がありました。
その光景を垣間見て、去来したのは5年前のパティスリーの開業の日のことです。
その日にも我々は居合わせたのです。
5年前のその日の記憶と重なり、胸がいっぱいになりました。
当時とても稚拙に見えた彼の仕事ですが、今はそんなもの微塵もありません。
悠々自適にこなすその仕事で、5年間の彼の努力と進歩を伺い知るには十分でした。
彼がそこまで成長できたのは何故でしょう。
フランス菓子を愛して止まない情熱でしょうか?
もちろんそれもありますが、ピュア、無色透明とすら思える彼の純真さをが、とても影響していると思います。
僕は、それをある意味才能だと思っています。
そして彼はとても幸運だったと思います。
彼に与えられられた環境、巡り合わせは彼の菓子屋人生において、とても意義深いものだったのではないでしょうか。
しかし最も大事なことは、これらが霞んでしまうほどの努力をしたということです。
彼の血の滲むような努力無くして、今はないのではないでしょうか。
だからこそ、厨房から見た彼の後姿に胸がいっぱいになったのでしょう。
話が逸れますが、フール ドゥ アッシュを開業したとき、我が愛娘は生後半年でした。
彼ら夫婦にも小さな赤ん坊がいます。
開業時に赤ちゃんがいる、その共通点がとても親近感を憶える要素なのでしょう。
特に我が妻は、これからマダム業を歩み出す彼の奥さんに、言いようのない思いを持っているようです。
それは、育児とマダム業という、僕には計り知れない苦労を経験してきたからなのでしょう。
「Bon Futur」これが僕が彼ら夫婦に贈る言葉です。
彼ら家族に幸あることを、心より願っております。

 話が飛んで申し訳ないのですが、この間ある展示会に行ってきました。
そこである団体がデモンストレーションをされていました。
その団体は、伝統菓子を正統に守り広めていこうという趣旨を持たれていると僕は認識しています。
とても素晴らしい事だと思い、デモンストレーションを拝見させて頂いておりました。
その時クイニーアマンの試食を出されていたので僕もいただきました。
それはクイニーアマンには程遠く、表面がキャラメリゼしただけのデニッシュに思えました。
クイニーアマンとは何でしょう。
あえて言うならば、それはヴィエノワズリーではなく、発酵菓子だということです。
上質のバターの香りと圧倒的な砂糖の存在感、それを引き立たせる塩の存在、それがすべてだと思います。
圧倒的な砂糖の存在とは、甘さの事ではありません。
焼成中に生地に浸み込んでいく砂糖、バターと混ざり合っていく砂糖、熱により焦げていく砂糖、三味が混沌と混じり合い、多重性に満ちた顔を覗かせます。
甘さの表現ではないのです。
もちろんそうなるには、しっかりとした砂糖の量が必要です。
その結果、キャラメリゼするのです。
日本でよく見かける、表面に砂糖をまぶしキャラメリゼさせたものとは、出で立ち、意味合いが全く違うのです。
伝統菓子を守るというその著名な団体のデモンストレーションで出されたクイニーアマンは、とても表面的なものでした。
その影響力で、そいうものだと鵜呑みにする方もたくさんいるのでしょう。
少し悲しくなりました。

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by le_pin-four_de_h | 2013-03-11 20:54 | シェフの言葉 | Comments(4)

元スタッフです

久しぶりの更新ですが、私がこのブログを書くのは多分これが最後になります。

今まで、PCの苦手な天野夫妻に代わって書いていましたが
マダムがパソコン教室に通いだし、i-phoneを持ち・・・とネット慣れしていったので、
マダム直接の言葉をお客様にお伝えした方がいいのでは?と思ったのです。

ファンは現場の声を待っている、と。

移転が決まってブログを立ち上げようとしたときは
ただ何か力になりたかったのです。
天野夫妻にも、アッシュファンの人たちにも。

今日、マダムに
おかげさまでオープニングスタッフもどんどん集まってるし、本当に今までありがとう
と感謝されました。

感謝するのは私です。
アッシュのスタッフとして働けたこと、
今はぜんぜん違う道に進もうとしていますが教えられたことは数知れずです。

ただアッシュのパンが好き。
というだけで入った私をやさしく指導してくれたマダムと温かく見守ってくれていたシェフ。
かけがえのない時間でした。

これからヴァンドゥースを目指す方、
アッシュは本当に素敵なお店です。
パンの美味しさだけでなく、天野夫妻のお人柄、情熱、想い、
すべてがあのお店にぎゅっと凝縮されてます。

仕事ではもちろんつらい事や苦しいこともありました。
最初は覚えることもたくさんあります。
だけど好きという気持ちで乗り越えてきました。

ぜひ、情熱をぶつけてください。
(といっても松岡修造のようになるわけではありません)

想いは通じます!!


まだまだ至らないとこばかりで
そんなえらそうに言える立場ではないのですが、
元スタッフとしてお伝えしたかったのです。

これからもアッシュのファンとしてお店に行きます。
もし私を見かけたらお声でもかけてやってくださいね。

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by le_pin-four_de_h | 2013-03-06 23:33 | スタッフM思うこと | Comments(8)

ブログを引き継ぎました

長いことスタッフに任せきりにしていたブログをマダムの私が引き継ぎました。
不慣れな状態ですが、よろしくお願い致します。




☆お店の外観が完成したようです
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 ↑↑↑ こちらがお店の入口となります。歴史を感じさせる重厚な造りに感激です。
    内装はこれからです。楽しみにしてて下さい!



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 ↑↑↑ 中之島ダイビル本館の正面入口です。素敵♡
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by le_pin-four_de_h | 2013-03-06 13:44 | マダムの言葉 | Comments(0)

開店準備が遅れています

私もシェフも、今回の店作りをかなり強い思い入れを持ってやっております。

シェフもフランスで生活してきた思いや、私も短い期間とはいえ、フランスで見て感じたことを店舗のデザイナーに伝えるのですが、なかなか伝えきれずに自分たちの思うようにあがってきません。
それでも、私たちは納得したいい店を作りたいと思っています。

色々迷いましたが、開店に間に合わせて妥協した店作りをするよりは、開店時期を遅らせても納得した店作りをしようと決断しました。

5月オープンを楽しみにして頂いてたお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、もう暫くお待ちいただけることを切に願っております。

5月半ばオープンを目標にしておりましたが、1ケ月から1ケ月半遅れる見込みです。詳しく決まり次第お知らせいたします。

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by le_pin-four_de_h | 2013-03-01 22:43 | お知らせ | Comments(20)

寡黙なシェフに代わってマダムの私がアッシュのあれやこれやをお知らせしていきたいと思います!!
by マダム

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